【ドイツ親子留学】ドイツの救急車実体験・ドイツの医療システムは充実している!

 

今回も、ベルリン親子留学をされている方からの

実体験の記事を寄稿していただきました。

 

ベルリンの救急車は112

 

ベルリンで救急医療が必要になった場合、どうればよいの?

 

コロナ禍の影響でしょうか…

この冬は救急車を目にする機会が増えたように思います。

元気な方でも、体調を崩すときは突然です。

また12月はクリスマスやジルベスターもあり、

休日の多い月でもあります。

お子さん連れでベルリンにいらっしゃる場合、心配なことも多いかと思います。

・日曜日や祝日、夜中に体調を崩してしまった…

・自力で病院まで行くことができない…

そのような場合、どうすればよいでしょうか?

 

救急車を呼ぶ

 

まず思いつくのが、救急車を呼ぶことではないかと思います。

ベルリンの救急車は不足がちで、

救急車を呼んでよいのは「命の危険のある場合」ということだそうです。

 

命の危険というのは判断が難しいところですが、

お子さんの緊急事態で他に方法がないようなときは、

救急車に頼らざるを得ないこともあると思います。

 

救急車は日本と違い有料ですが、

通常は健康保険が費用をカバーしています。

民間の健康保険に加入している場合は予め確認しておくと、

いざというときに安心して出動を要請できます。

(民間健康保険の場合でも費用は

請求書が届いてからの後日払いですから、

乗車時に現金などの用意は必要ありません。)

 

ベルリンの救急車は112 

 

112に落ち着いて電話をかけてください。

 

ベルリンの112は、時間帯によっては

すぐに電話がつながらないことがあります。

つながるまで数分かかることもあるようですが、

焦らず落ち着いて、必要であればかけ直してください。

救急車の出動を要請してから到着までの時間ですが、

1時間前後と考えた方がよいかもしれません。

 

もっとスムーズに来てくれることもあるとは思いますが、

時間帯や場所にもよると思います。

日本の救急車のように電光石火のスピードで

到着することはありませんが、焦らずに待ちましょう。

 

乗車する際、

外国人はビザ・パスポートの提示を求められますから、

予め用意してすぐに出せるようにしておきましょう。

健康保険も同様です。

 

石畳の道を信号停車もなく走行しつづけますので、

救急車はかなり揺れます。

患者さん本人は横になっていますので比較的大丈夫ですが

同乗者は車酔いに注意してください。

 

 

救急医療サービス116117に電話する方法

 

体調が悪くて平日の日中まで待つことはできないけれど、

命の危険まではないかな?

そのような場合には116117に電話をかけて

適切な医療サービスに誘導してもらうこともできます。

 

救急医療サービス116117

 

ドイツ語で説明できない、

直接見てもらった方が話が早いというような場合には

 

 ”Notfall” ”Krankenhaus“ ”お住まいの地域名”

で検索すると夜間休日に診療可能な病院を見つけることができます。

 

参考までにベルリン市のサイトから一例を引用しておきます。

 

 

Unfallkrankenhaus Berlin
Warener Straße 7, 12683 Berlin
Notfall (nur bei Unfällen und Verbrennungen) Telefon: (030) 5681-2323
Zentrale Telefon: (030) 5681-0

Kinderkrankenhaus Lichtenberg im Sana Klinikum Lichtenberg
Fanninger Straße 32, 10365 Berlin
Zentrale Telefon: (030) 5518-0
Rettungsstelle Kinderklinik Telefon: (030) 5518-5104 , (030) 5518-5254

Kinderkrankenhaus Friedrichshain Vivantes Klinikum im Friedrichshain
Landsberger Allee 49, 10249 Berlin
Zentrale Telefon: (030) 13023-0
Kinderrettungsstelle Telefon: (030) 13023-1668
Rettungsstelle Telefon: (030) 13023-1710

出典:ベルリン・マルツアーン・べラーズドルフ地区の緊急連絡サイトより

 

ベルリンにはこれ以外にもたくさんの病院があります。

ご自宅からアクセスしやすい病院を普段から調べておかれると、

いざという時に安心して向かうことができます。

 

救急車を利用するかどうか 

 

救急車を呼ぶか迷う場合、

患者さんを安全に移動させることができるのであれば

近くの病院に直接連れて行った方が早いということはあると思います。

自力で移動できない場合には、

救急車や民間の搬送サービスを利用する以外に

訪問診療を依頼するという選択肢もあります。

ベルリンでは、とりわけコロナ禍以降、

訪問診療を利用する話をよく聞きます。

お近くの病院で訪問診療を受け付けているところを

普段から探しておかれると、いざというとき安心です。

 

救急医療を受診する

 

病院に到着したら急患受付で順番を待ちます。

予め電話をしてから行く方が安心ではありますが、

直接行っても受け付けてくれると思います。

支払いは請求書が届いてから

後払いする形式の病院が多いと思いますが、

受け付けの際にデポジット

(カード払いで150€など)が必要になる病院もありますので、

カードは持参しましょう。

 

また、病院では現在もマスクの着用が必要ですから、

付き添いの方もご本人も忘れずにFFP2マスクをご持参ください。

受付ではパスポート、ビザ、健康保険証の提示を求められます。

最初にコロナの簡易テストがあり、

その結果を待ちながら問診を受けます。

その後は、通常の医療サービスが実施されます。

 

落ち着きましょう

 

慣れない土地でお子さんが不意に体調を崩すと

慌てることも多いと思いますが、まずは落ち着いてください。

必要な物は

パスポート、ビザ、健康保険証、FFP2マスク

ドイツの銀行カードだけです。

これらを持って病院まで行くことだけを考えてください。

ベルリンには病院はたくさんありますし、

交通機関も遅くまで運行しています。

ドイツの医療スタッフは英語ができる方が多いですし、

大きい病院であれば日本語の医療通訳の方を呼んでいただくこともできます。

ですから、到着した後のことは心配しなくて大丈夫です。

 

日本とドイツ、医療の比較

 

救急車の到着までの時間に関しては、

日本の方が圧倒的に早いと思います。

しかし医療サービス全体について考えると、

ドイツの病院にもよい点はたくさんあります。

診察までの待ち時間が短いですし、

診察後はすぐに帰宅できます。

コロナ禍における面会制限も日本と比べてはるかに緩やかです。

また保険が適用される範囲も、

ドイツは他国と比べて広いと聞いたことがあります。

ベルリンで医療通訳をされている日本人の方も

「医療はドイツの方がいい。」とおっしゃることが多いですし、

そのためにドイツ滞在を選択している方もいらっしゃいます。

 

また、とりわけお子さんがいらっしゃる場合、

ドイツでは日本より長い間

小児科で診察してもらうことができるという利点もあります。

(日本では12歳くらいまでだと思いますが、

ベルリンでは17歳くらいまで大丈夫です。)

小児科で診察を受けると、

注射針も通常より細いプラスチックのものを

使ってもらえるなどの配慮をしてもらえることが多く、

治療や検査が楽になるので助かります。

 

医療や社会保障というのは

その国の底力が最も反映されるジャンルだと思うのですが、

私自身は医療サービスを利用してあらためて

ドイツはすごい国だなと感じました。

ベルリンには大学病院もありますし、

子供を連れて移住する場所として

これ以上安心な場所は、

なかなかないだろうと感じております。

(Waka.M)