子供が育っていく上で、大事なこと、
心の成長のために必要なこと、
それは、矛盾したことをどのようにバランスをとっていくか・・
これが非常に大切で、時間もかかるのですが、早く結果を求めたいので、
これが、省略されてしまっていると思うのです。
矛盾した価値観の中で、バランスをとっていくこととは?
身近なところで、矛盾した価値観といえば、お父さんとお母さんの価値観の違いです。
男性、女性という違いもありますし、父性、母性という価値観や考え方の違いになります。
家庭というのは、お父さんの考え方とお母さんの考え方がうまくバランスを取っていることが大事で、
どちらも、尊敬しながら、押し引きしながら、そんな波のような中で、健全に子供は育っていきます。
子供は、お父さん、お母さんの価値観の波に乗ってバランスをとる、サーファーのようなものですね。
ですので、お父さんが価値観を押し付けたり、お母さんがお父さんを軽蔑しているようではいけないということがわかります。
どちらが正しいというのはなくて、こういう場合は、こっちの方がいいよね、こういう時は、こちらの方が頼りになるよねなどと、適時に応じて、臨機応変に対応できるように、子供もそんなところをなにげなく、潜在意識に取り込むように見ているのです。
そして、いつの日か、中庸が大事である、適当な感じが大事であることが、体感としてわかってくるのだと思います。
いじめをしたり、いじめられたりする子供さんの場合は、そんな矛盾した価値観の中での経験が少なく、いろいろな方法やこういう時はどうしたらうまく立ち回れるのかという経験が少ないのだと思っています。
また、強すぎても嫌がられる、弱くてもいけない、そんなことを感覚的に学ぶことが大事なのです。
これは、お父さんとお母さんのやりとりの中で子供が自然と学んでいくものです。
日本の価値観と海外の価値観のバランスを取ることも同じ
人間関係の中で、うまくバランスをとっていけるようになるのと同様に、
海外に出ると、日本とは違った価値観、人種の方たちをみながら、
日本とは違った立ち振る舞いが必要であることも感覚的にわかってきます。
そんなことが、10歳から子供が海外に出る良さだと思っていますが、
これは、言葉で表現するのも難しいですね。
つまり、多くの矛盾したような価値観にたくさん触れれば触れるほど、
臨機応変な考え方の大人になることができて、
より柔軟に生きることができて、これは非常に大切な財産なのです!
これは、ペーパーテストの受験では得ることができないですね。
本で書いてあることと、実際は違いますし、
論理的に思考することと、実際の人間の感性は
違いますし、矛盾だらけの中でいかにバランスをとるか・・・
最終的には、この世の中というものは、
自分次第でどんなことでも創り変えることができるという
ところまで達することができれば、
心が非常に安定した大人になり、幸せになれると思っています。