我が家の息子は16歳です。10歳から海外に出て、海外の学校に行き始めました。そして、だんだん、確信のようにわかってきたことがあります。
日本で子育てしていたときは、何か、いつも急いで子育てをしていた、子供が何かを達成しなければいけないと思い込んでいた・・
学校は、どこへ行って、どこの大学へ行って、どこかにうまく就職して・・これでないと、ちゃんとした生活ができないのでは・・という危機的感覚が日本では、暗黙のうちに、あったと思います。
しかし、海外で生活しているうちに、そんな考えは、消え去りました。オーストラリアでもドイツでも、子供たちは、何かになろう、目指そう・・とは、特に考えていないのです。
今のありのままに進んでいく・・ただそれだけなのです。
将来何になりたいなどの質問は、愚問である
日本では、幼稚園や小学校時代から、将来何になりたいですか?というわざとらしい質問が飛んできます。
私の大昔の時代から、卒業アルバムに将来なりたいものを書かされたりして、
私もよく記憶しているのですが、一番かっこいい雰囲気の職業を書こうと思って、栽判官 と書いてしまい、それって、盆栽の栽じゃん・・・という感じで、漢字を間違えた状態で、アルバムに残っています。はずかしい・・。
小学校6年生くらい、12歳くらいの子供に、将来何になりたいか?・・なんて聞く方が愚問なのです。
何になりたいかわからないけれど、適当にいう年代なのです。親が言っていたからとか、何か、かっこいいものを言っておこうとか・・。12歳くらいなんて、職業なんてわからないし、適当なもんですよ・・。
大学に入学しても、やりたいことなんて、わからないのですから・・。将来の夢をもって。。なんていう、そんな考えも間違っているのです。
何が間違っているかというと、自分の内面をゆっくりとしっかりと見つめる時間を与える前に、
外側から、何になりたいの??などをけしかけて、こんな職業は、10年後にはないなどと・・脅してみたり、文系は職業がなくなる・・などとも脅してみたり・・。
その結果、自分が思うことより、やはり、世の中の流れにあわせた方がお得である・・などと・・とだんだん感化されてきてしまうのです。
ですので、小さい頃から将来何になりたい?何かをめざして進んでいくなど、子供にとっては大きなお世話だと思うのです。
でも、それがいいのだ・・・とほとんどの子供が何かを目指して、進んでいますよね・・。こわい・・。
小さいころから、英才教育をされている、ピアニストとかバイオリン、バレリーナ、歌舞伎などの子供さんは、どう思っているのだろうか?? 外側からは、羨ましいとほとんどの方は思いますが、本人はそんなに幸せではない・・というのが、本当のところでしょうね・・。
退屈のススメ! ぼ・・っと生活している中で、自分が見えてくる!
子供時代は、どちらかというと、ボケ・・っと過ごしている時間が多い子供の方が、将来的には、上手くいくのでは・・と思うことがよくあります。
ですので、今の日本の子供たちは、将来的には、危ないのかもしれません。
そんな観点からみると、オーストラリアの子供も、ドイツの子供も、退屈な時間を過ごしている、ボケ・・っとしている子供は多いような気がします。
日本の子供は、小学生のうちから、野心溢れる顔をしている・・と思うのは、私だけでしょうか・・。
なぜ、子供が野心を持っているのか??と考えると怖いですね。
将来的に子供が自分の好きな仕事に熱中するためには、子供時代に退屈な時間を与えるのがいいのではないでしょうか・・。
退屈な時間こそが、自分のやりたいことを明確にできる時間だと思うのです。
つまり、今、子供たちが退屈な時間がなく、何かに追われているのは、将来的にやりたいことをさせない意図があるのかもしれません・・。
親がそのあたりを、子供のために見極めてあげることも大事ですね。